DELF/DALFの違いは?:フランス語の学習・検定資格取得でキャリアを広げる方法
資格を取りたい
「DELF・DALF」ってどういう資格ですか?
資格の評論家
「DELF・DALF」はフランス国民教育省が認定したフランス語の公式資格です。
ヨーロッパでは広く認知されており、留学やフランス語圏での就職に役立ちます。
資格を取りたい
具体的にどんな内容ですか?
資格の評論家
日常的なフレーズを多く含む実用的な内容で、コミュニケーション能力を測る試験となっています。
DELF・DALFとは|違いは?
「DELF・DALF」は、フランスの教育省が認定する唯一のフランス語公式資格です。
ヨーロッパでは広く認知されており、留学やフランス語圏での就職活動に役立ちます。試験は日常で使われるフレーズを中心に構成されており、実用的な内容となっています。
DELF・DALFの主催者情報
DELF/DALF日本センター
URL: delfdalf.jp
DELF/DALF|フランス政府機関公認の資格
まずは「DELF」「DALF」という名称の意味を確認しましょう。
これは、フランス政府機関であるフランス国民教育省(フランス語では Ministère de l’Éducation nationale)公認のフランス語検定を指します。
世界150か国以上で実施されており、フランス語学習者の実践的な言語能力を評価するための国際資格として高い信頼度を得ています。
- DELF:Diplôme d’Études en Langue Française
- フランス語学習の初級~中級者向け。A1~B2まで4段階。
- DALF:Diplôme Approfondi de Langue Française
- 上級者向け。C1~C2まで2段階。
一度合格すると有効期限が一生涯という点も魅力の一つ。英語のTOEICやIELTSなどはスコアの有効期限があることが多いですが、DELF/DALFは半永久的に使える証明です。留学・移住・国際企業への就職を考える方にとって大きな武器になります。
DELF/DALFのレベル一覧と特徴
DELF/DALFは、欧州言語共通参照枠(CEFR)に準拠した6段階のレベル構成になっています。
A1~B2:DELF
-
A1(DELF A1)
ごく簡単な自己紹介や日常的表現を理解・使用できるレベル。フランス語学習を始めたばかりの方に最適です。 -
A2(DELF A2)
日常会話や身近な話題をある程度やり取りできるレベル。旅行で基本的な意思疎通が可能。 -
B1(DELF B1)
「DELF B1 難易度」や「DELF B1 合格率」を調べる方が多いですが、B1からは複雑な文法や長めの文章に挑む必要があり、日常会話+αの応用力が求められます。フランス語で自分の意見をある程度まとめられるレベルです。 -
B2(DELF B2)
さらに表現力が要求され、フランスの大学入学に必要とされることが多いレベル。フランス語でのディスカッションやレポート作成などをこなせるようになります。
C1~C2:DALF
-
C1(DALF C1)
専門的・抽象的な内容にも対応し、長文の読解や長めのプレゼンテーションがこなせるレベル。フランスの大学院レベルで学ぶ際によく求められます。 -
C2(DALF C2)
ほぼネイティブに近い運用能力を証明する最高段階。フランス国内での高度専門職や大学院・研究職などを目指す人にとっての最終目標レベルとなります。
仏検・他フランス語試験との比較
フランス語試験といえば、日本フランス語教育振興協会が実施する「仏検」(フランス語検定)が有名です。
英語でいう「英検」にあたります。
日本国内においては知名度が高く、学習者が最初に受験するケースが多いでしょう。
一方でDELF/DALFはフランス教育省が認定する国際標準試験。
以下の違いが大きなポイントです。
- 運営主体
- 仏検:日本の団体が主催(文部科学省・在日フランス大使館後援)
- DELF/DALF:フランス国民教育省(本国の政府機関)が主催
- 評価方式
- 仏検は文法知識・読解力を重視する出題が多め。級が上がると面接(口頭試験)があるが、下位級にはない。
- DELF/DALFはすべてのレベルで「リスニング・リーディング・ライティング・スピーキング」の4技能を必須で評価。
問題文も基本フランス語のみで構成。
実践的コミュニケーション力を問われる。
- 有効性・国際的評価
- 仏検:日本国内では評価が高いが、フランス本国や国際機関では認知度が限定的。
- DELF/DALF:世界的に通用し、留学やビザ申請などでも活用度が高い。
DELF/DALFを取得するメリット
留学・就職・転職への活用
- フランス留学
B2以上が大学入学要件となることが多く、大学院ではC1以上を求められる場合もあります。 - 就職・転職
外資系企業やフランス語圏との取引がある企業で大きな強み。特にDALFを取得すれば、専門的な会議や交渉をフランス語で行える証明となります。 - キャリアアップ・昇進
自動車業界、ファッション、化粧品、航空など、フランス系企業と関わりの多い業界ではフランス語がプラス評価される場面が増えています。
キャリアコンサルタント視点で見るメリット
私自身キャリアコンサルタントとして、「DELF/DALFの取得は就職や転職、市場価値向上にどの程度貢献するのか?」という相談をいただきます。
結論としては、「英語+もう1言語」のスキルを求める企業ニーズが高い昨今、フランス語資格はレアリティがあるため高評価になりやすい印象です。
フランス系のグローバル企業から人材を募集するときに「DELF B2以上」が応募条件に入っている例も増えており、「指示されたマニュアルを読むだけ」ではなく「フランス語で円滑にコミュニケーションが取れる人材」を求めるトレンドが背景にあります。
DELF/DALFの日程・オンライン申し込みのポイント
日程と受験スケジュール
DELF/DALFの試験は国内では一般的に年数回実施されます。
主な試験会場はアンスティチュ・フランセや提携機関など。日程は会場ごとに異なることがあるため、公式サイト(delfdalf.jp)で最新情報をチェックしてください。
オンライン申し込みの手順と注意点
- 受験申込はオンラインか郵送が主流
- DELF オンラインブティックなどを活用すると受験料をクレジットカード決済できる場合もあります。
- 試験レベル(A1~C2)ごとに受験日程や会場が異なる場合があるため、必ず公式案内をよく読むこと。
見落としがちなチェックリスト
- 顔写真付き身分証明書が必要な場合が多い
- 申し込み期間締切が早めに設定されていることも
- レベルごとの試験時間を再確認(A1~C2は試験構成が違うため)
公式サイトや在日フランス大使館、アンスティチュ・フランセの情報をこまめにチェックし、早めに行動することが大切です。
DELF B1の難易度と合格率
合格率を高める勉強法
DELF B1は「意見交換ができる中級レベル」として人気が高く、最初の大きな壁ともいわれます。
難易度としては、日本のフランス語検定の準2級~2級前後に近いイメージ。
しかしDELFはすべての技能(リスニング、リーディング、ライティング、スピーキング)を実践的に評価するため、丸暗記型の勉強だけでは太刀打ちできない場合もあります。
- リスニング対策:ニュースやYouTube動画(字幕付き)を活用し、聞き取れなかった箇所を再チェック。
- スピーキング対策:オンラインレッスン、語学学校の口頭試験対策講座、フランス語話者との言語交換などで会話に慣れる。
- ライティング対策:模擬問題や過去問で文章構成の型を学び、語彙や表現をストックしておく。
- 過去問:『DELF過去問集』や公式サイト掲載サンプル問題を解き、出題形式に慣れる。
実際の受験体験談から見るポイント
YouTubeで「DELF B1 受験体験談」と検索すると、「設問がフランス語ばかりで本番で焦った」との声が多いです。
問題文に使われる表現が難しく感じられ、「問題文自体の読解力」が試される点が独特。
また「DELF B1 合格率」は、試験主催団体が公式に発表しているわけではありません。
ただし、日本国内の実施団体・語学学校のブログ情報などを見ると合格率は5~7割という推定データがあります。
いずれにせよ、4技能が均等に求められるという意味で、文法偏重型の学習者が苦労するレベルともいえます。
DELF/DALF合格のための学習法
過去問の活用
- DELF 過去問やDALF 過去問は、公式サイトやオンラインブティックで入手可能。
- 模擬問題は試験形式を把握し、本番での時間配分や出題パターンに慣れるために必須。
リスニング・スピーキング対策
YouTubeで「DELF/DALF 解説動画」を探すと、多くのネイティブ講師が対策法を解説しています。
面接(口頭試験)はA1からC2まで全級に課されるため、対面・オンラインを問わずスピーキング練習が欠かせません。
- YouTubeコメント欄の生きた表現:コメント欄で使われるカジュアル表現や省略表現をチェックして、口語力を高める手がかりにする方もいます。
- 模擬面接動画を視聴してフランス語での自己表現を学ぶのもおすすめ。
3.オンライン講座や語学学校の対策コース
- アンスティチュ・フランセなど公的機関の対策講座や、民間のオンラインレッスンを活用して、試験直前対策や口頭試験対策を行うと効率UP。
- スピーキング対策:リアルタイムの会話練習ができるため、独学より短期間で成果が出やすい。
よくある質問|DELF/DALF
以下では、フランス語資格を目指す方々が抱えがちな疑問を5問ピックアップして回答します。
Q1. DELFとDALF、どちらを受けるべき?
A1~B2レベルが「DELF」、C1~C2レベルが「DALF」と明確に分かれているため、自分の学習段階に合った試験を選びましょう。
たとえばB2まではDELFを取得し、さらに上を目指すならC1/C2でDALFを受験するという流れです。
Q2. 仏検をすでに持っているけれど、DELF/DALFも必要?
キャリアアップやフランス国内・国際機関での評価を考えるなら、DELF/DALFを持っていると世界的に通用する強みが増します。
仏検も国内評価で有利ですが、海外進出を検討するならやはりDELF/DALFが推奨されます。
Q3. オンライン申し込みしかできない?郵送申し込みはない?
受験会場や主催団体によって異なります。
一部の会場は郵送受付を行っているところもありますが、オンライン申し込みが主流です。必ず公式サイトの申し込み案内を確認しましょう。
Q4. DELF B1を取得すれば仕事で使える?
日常業務レベルでフランス語が必要な場面(メール対応や簡単な会話など)では、B1程度でも「最低限やり取りができる」証明になります。
ただしビジネス交渉・専門職を目指すなら、B2以上が望ましいケースが多いです。
Q5. 口頭試験が苦手。どんな練習がおすすめ?
YouTubeなどの模擬面接動画やオンラインレッスンを活用するのがおすすめです。
面接はすべてフランス語で行われるので、問題文を読んで要点をまとめる力と、瞬時に答える会話力の両方を磨きましょう。
録音して自分の発音をチェックするのも効果的です。
まとめ|DELF/DALF完全ガイド:フランス語の学習・検定資格取得でキャリアを広げる方法
DELF/DALFはフランス語力の客観的な国際基準として、多くのフランス語学習者が目指す資格です。
CEFR(欧州言語共通参照枠)に準拠しているため、世界150ヵ国以上で認知度が高く、留学や就職・転職、キャリアアップにおいても威力を発揮します。
- 英語に次ぐ第二外国語としてフランス語を学習する人が増え、特にDELF B1/B2は受験者が多い。
- 口頭試験を含めた4技能評価のため、バランスよく学習を進めることが必須。
- 受験日程や申し込み方法は会場によって異なるため、公式情報を常に確認。
- 試験対策には過去問や対策講座を取り入れ、特にスピーキング・リスニングを重点的に強化する。
今後「フランスでの生活を視野に入れている方」「フランス文化やビジネス交流に興味がある方」「仕事上でフランス語力が求められる方」などは、ぜひDELF/DALFへの挑戦を検討してみてください。
一生ものの資格を手に入れ、キャリアの幅を一気に広げるチャンスになり得ます。